研究課題
若手研究(B)
本研究では,家庭で広く普及している自動血圧計に用いられているオシロメトリック血圧計測法の原理を応用して,簡便に下肢の血管内皮機能を計測するシステムの実現を目指し研究を行った.その結果,単一の空気袋(カフ)を用いて下肢血管内皮機能に伴う血管径および血管弛緩変化を計測するシステムを開発し,精度よく下肢の血管内皮機能を計測することに成功した.
生体医工学
下肢の血管内皮機能を非侵襲的に計測するシステムの開発は世界初の試みである.本システムが実用化されると,集団検診で下肢動脈硬化を早期発見できる可能性がある.また,動脈硬化から派生する疾患は非常に多く,本技術の実現によって動脈硬化を起因とする他の疾患に対しても予防する効果が期待できる.これは我が国全体の医療費削減の観点からも非常に重要な意義がある.