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2018 年度 研究成果報告書

分子鎖配向と分子間相互作用を利用した高強度な非晶性高分子ガラスの設計

研究課題

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研究課題/領域番号 16K21099
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 高分子・繊維材料
高分子化学
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

信川 省吾  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50609211)

研究協力者 猪股 克弘  
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードポリメタクリル酸メチル / 分子配向 / 分子間相互作用 / 金属塩 / 靱性 / 力学異方性 / 配向フィルム
研究成果の概要

本研究では、分子配向と分子鎖間相互作用を利用することで、アクリル高分子フィルムの力学強度の向上を試みた。加熱延伸により分子鎖を配向させることで、延伸方向には弾性率や引張強度が向上するが、垂直方向にはどちらも低下することが判明した。しかしながら、ポリエチレングリコールグラフト鎖導入や、リチウム塩添加により、分子鎖間に相互作用が導入され、その結果、垂直方向の力学強度の低下が抑えられることが明らかとなった。また、引張試験と複屈折を組み合わせた測定により、分子配向にともなう引張強度の向上は、クレーズ形成応力の低下と関係することが示された。

自由記述の分野

高分子物性、固体レオロジー、光学物性

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、分子配向と分子間相互作用を利用して、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)などの汎用高分子の力学強度を向上させることを目的とした。従来、PMMAは弾性率に優れるが、非常に脆いことが課題であった。しかしながら、加熱延伸による配向と、水素結合性グラフト鎖や金属塩添加による強い分子間相互作用を組み合わせることで、力学強度の向上を達成することができた。これらの手法は簡便であり、より高強度な高分子材料への展開が期待できる。また、分子配向による高強度化のメカニズムについて、新たに応力光学則を用いたアプローチを行っており、学術的な意義も大きいと言える。

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公開日: 2020-03-30  

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