本研究では上皮細胞が静水圧や浸透圧などの細胞外環境の変化に応じて様々な細胞機能の調節を行うメカニズムの解明を試みた。 MDCK細胞において、タイトジャンクション構成タンパク質のクローディン-2が、管腔側と基底側の浸透圧差の感知して経上皮イオン輸送や細胞骨格・細胞形状を調節するメカニズムに関与することが明らかとなった。さらに、クローディン-2とクローディン-4をダブルノックアウトした細胞の樹立にも成功し、その生理学的機能を明らかにした。 これらの研究結果は細胞外環境変化の感知と細胞機能調節のメカニズムの解明に寄与するととも、今後の癌治療などへの臨床応用にもつながると考えられる。
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