本研究は、まず間質性肺疾患患者の咳嗽重症度を強度と頻度に分け評価し、咳嗽重症度と病態進行度を含めた臨床指標との関連性を調査した。間質性肺疾患の疾患ごとに咳嗽重症度と臨床指標との関連は異なっていた。また間質性肺疾患患者では、特発性間質性肺炎と胃食道逆流症判定のFスケールスコアは咳嗽強度および頻度と独立して関連しており、予後決定因子とされるComposite physiologic indexは咳嗽頻度とのみ関連する傾向にあった。次に、咳嗽症状がある間質性肺疾患患者に対し胸部固定帯装着の効果を検証した。少数例であったが、咳嗽強度および咳特異的な生活の質は、装着前に比べ、装着後有意に改善していた。
|