本プロジェクトではMatsuyama (1999)をベースに様々な成長要素を同時に扱えるR&Dサイクルモデルの構築を試みるとともに,研究開発に関するアイデアの質の異質性とその影響に関して分析を試みた. その結果,前者では外生的人口成長がR&Dサイクルを通じて経済に中期的な循環を引き起こすモデルの構築,規模効果に関する一見矛盾した実証結果の統一的説明,垂直的R&Dと水平面R&Dの双方を考慮したモデルにおける水平面R&Dの効果に関してこれまでに無い結果が得られた.また後者ではRomer (1990)型のバラエティ増加型R&D成長モデルにアイデアの異質性を導入可能なモデルを構築した.
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