本研究では、脂肪分化の過程で惹起される選択的スプライシングに着目した。スプライシングの変動が脂肪分化を成立させる必須の現象であることを示し、RNAスプライシングを中心とした分化誘導機構の解明を目指した。 オープンアクセスのRNA-seqデータを利用し、分化に伴ってスプライシングパターンが変動すると予測される遺伝子を絞り込んだ。続いて、発現パターンのクラスター分類、各クラスターに含まれる遺伝子の機能分類などを行い、分化に関連すると予測される遺伝子を抽出した。これら遺伝子のisoform発現をRT-PCRで検証し、脂肪分化に伴いスプライシングアイソフォームの発現割合が変動する遺伝子を幾つか得た。
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