研究課題/領域番号 |
16K21139
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石倉 佑季子 大阪大学, 高等教育・入試研究開発センター, 特任講師(常勤) (40762414)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 入学者選抜の多様化 / 大学教育 / 大学の国際化 / 国際バカロレア |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本や入試改革が行われているアジア圏(2カ国)の大学の国公立大学において、国際的に通用する大学資格が取得 できる教育プログラムである「国際バカロレア(International Baccalaureate、以下IBと呼ぶ)」が大学入学者選抜・大学教育に受容 、実施、浸透、発展される過程を、教育の借用理論(Ochs&Phillips, 2002)を用いて比較・分析し、今後の日本におけるIB認証による 入学者選抜と大学教育の有効な枠組みの構築を図ることである。本年度は、日本における国際バカロレアに関する政策や進捗状況を把握するため、文部科学省および国際バカロレア機構日本担当地域マネージャーへのインタビュー調査を実施した。また、去年データ収集を行った日本とシンガポールの大学と比較するため、日本の教育システムが近く、現在入試改革が推進されている韓国の3大学を訪問し、インタビュー調査を実施した。IB生の受け入れ実績のある3大学のアドミッションオフィスを訪問し、国際バカロレアを入試においてどのように扱っているのかを調査した。インタビュー調査で得た情報は現在分析中であり、引き続き分析を行う予定である。 データ収集や分析にとどまらず、本年度は国内外の学会(日本国際バカロレア教育学会、Asian Conference on Education, Asia Pacific Association for International Education) にて口頭発表を行った。本年度にてデータ収集は完了したため、来年度は学会発表や論文執筆にて研究成果をさらに発表していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り、文献調査や国内外インタビュー調査を実施、国内外の学会にて研究調査を発表しており、順調に調査が進められている。よって、本研究はおおむね順調に進展していると評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は、28年度、29年度で得た情報を発信することに焦点を当て、以下の2点に取り組む予定である。 1. 日本、韓国、シンガポールで収集したデータの比較分析を実施 2. 研究の成果を発表 (1) 国内外での学会で研究成果を口頭発表する (2) 国際教育学系のジャーナルに論文を投稿する
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次年度使用額が生じた理由 |
論文を現在執筆中であり、論文校正代が未だ未使用であること、また国際学会および海外調査の用務内容が勤務先の用務内容と重なっていたため、本研究費と勤務先の半分ずつの負担になったことが次年度使用額が生じた理由となる。今後、論文の校正、昨年出来なかった調査のテープ起こし等で使用する予定である。
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