病院や薬局等の医療機関で発生する「患者の待ち時間」は、医療に対する満足度・利便性を反映する要因であり、また医療の質を評価する重要な指標の一つであることから待ち時間対策は普遍的な課題である。 本研究では、病院外来患者が受診後に来局する保険薬局の混雑緩和対策に焦点を当て業務の合理化による待ち時間対策を実態調査とシミュレーション分析手法を活用して検討した。実態調査から待ち時間への影響要因として、薬剤の一包化、疑義照会、処方薬剤数が推定された。シミュレーション分析の結果、待ち時間緩和に最適な手段としては調剤自動化が推定され、待ち時間の緩和と薬剤師への負担軽減につながる可能性が示された。
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