研究課題/領域番号 |
16K21172
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
伊藤 央二 和歌山大学, 観光学部, 講師 (00736861)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | スポーツツーリズム / マスターズスポーツ / スポーツツーリスト行動 / 阻害要因 / 阻害要因折衝 / 関与 / 心理的健康 |
研究実績の概要 |
スポーツツーリスト行動は、国外スポーツツーリスト、国内スポーツツーリスト、国内スポーツエクスカーショニストの3つの参加スタイルで異なることが示唆されている。そこで本研究では、これまで等閑視されてきた「阻害要因」・「阻害要因折衝」に「関与」を加え、促進・阻害要因といった2つの視点からマスターズスポーツ大会の日本人参加行動を質的・量的調査から検証することとした。本研究の目的は、国外・国内のマスターズスポーツ大会日本人参加者を対象として、①これらの3つの変数を参加スタイル間で比較検討すること、②これらの3つの変数が大会参加行動に及ぼす影響を参加スタイル別に明らかにすること、③大会参加行動が参加者の心理的健康に及ぼす影響を参加スタイル別に明らかにすること、の3つである。
平成28年度には、まず初めに関連文献のレビューを実施した。本研究のキーワードでもある「スポーツツーリズム」、「関与」、「阻害要因」、「阻害要因折衝」、「心理的健康」に関する国内外の先行研究をレビューした。特に、「スポーツツーリズム」研究のレビュー結果を基に、研究協力者のDr. Tom Hinch(アルバータ大学)とリサーチノートを執筆し、国際雑誌(受理)および国内雑誌(査読中)に投稿した。
関連文献のレビューに加え、国外大会に参加した経験を持つ和歌山マスターズ陸上競技連盟に加盟する30歳以上の男女を対象にインタビュー調査(質的調査)を実施した。雪だるま式抽出法(snowball sampling)を用い、6名の方にインタビュー調査を実施することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
関連文献のレビューについて予定より時間がかかり(リサーチノートの執筆を含む)、インタビュー調査地を変更することとなったため、インタビュー調査実施時期が遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度の研究活動として、4月に研究協力者の彦次准教授(和歌山大学)がニュージーランドで開催されるワールドマスターズゲームズにて日本人参加者にインタビュー調査、現地での資料採取を実施する予定である。
関連文献のレビューならびにインタビュー調査(質的調査)の結果を基に、質問紙を作成し、10月に和歌山市で開催される国際・第38回全日本マスターズ陸上競技選手権大会にて参加者を対象とした質問紙調査(量的調査)を実施する予定である。
これらの調査実施と並行し、関連文献のレビュー結果を、並行して進めている研究論文に取り入れ、5月にカナダで開催されるThe 15th Canadian Congress on Leisure Researchにて研究発表を行う。インタビュー調査(質的調査)の結果については、8月に和歌山県で開催されるThe 6th Asian Forum for the Next Generation of the Social Sciences of Sportにて研究発表を行う。学会発表で得られたフィードバックを基に、論文投稿の準備を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
前述したように、関連文献のレビューについて予定より時間がかかり(リサーチノートの執筆を含む)、インタビュー調査地を変更することとなったため、海外でのインタビュー調査実施時期が遅れてしまった。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年4月に研究協力者の彦次准教授(和歌山大学)がニュージーランドで開催されるワールドマスターズゲームズにて日本人参加者にインタビュー調査、現地での資料採取を実施する予定である。
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