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2016 年度 実施状況報告書

乳房再建の治療アウトカムを評価する-患者主観的評価尺度BREAST-Qを用いて-

研究課題

研究課題/領域番号 16K21184
研究機関岡山大学

研究代表者

雑賀 美帆  岡山大学, 大学病院, 医員 (40600557)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードBREAST-Q日本語版 / 乳房温存術モジュール / Expectationモジュール / 広背筋皮弁用尺度
研究実績の概要

原版BREAST-Qに2014年追加された新しい尺度「乳房温存術モジュール」「再建への期待/予測モジュール」「広背筋皮弁用アンケート」の日本語版開発を行った。版権管理団体であるMAPI Research Trust(MRT)の許諾を得て、MRTのLinguistic validation guidelineに従って実施している。順翻訳、統合、逆翻訳、比較、Patient testingのstepを経て日本語版が完成するが、2016年度は比較の手順まで進行した。
順翻訳では、2名の翻訳家に依頼して別々の日本語版を開発した。統合のstepでは2名の順翻訳家と研究者が意見を出し合って、意味の同等性とともに日本人に理解しやすい内容となるように統合版を作成した。逆翻訳では、1名の逆翻訳家に依頼して統合版を英語に逆翻訳した。さらにこれを原版の英語版と比較し、統合日本語版を修正を加えた(逆翻訳家と研究者が実施)。今後、この逆翻訳の結果をMRTおよび原版の開発者に報告し、Patient testing へ進む予定である。
ここまでのstepにおいて議論となったのは、「Sexual well-being」の質問項目についてである。同様の質問が以前に我々が開発した「日本語版BREAST-Q乳房再建モジュール」にも含まれていたが、患者から回答しにくいという意見が上がっていた。今回はより日本人が回答しやすい表現を選択した。その結果、逆翻訳版と原版の間に違いが生じている。当方の形成外科医の見解としては新しい翻訳を望む声が大きいが、今後の原版開発者の意見、Patient testing の結果次第でどちらを採用するか決定する見込みである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

逆翻訳を依頼できる人材が見つからなかったため、やや進行が遅れた。
本研究の途中、逆翻訳の時点で原版の「乳房温存術モジュール」がver.1からver.2に改定されたため、追加された部分のみ一旦順翻訳、逆翻訳のやり直しとなった。

今後の研究の推進方策

MRTと原版開発者にここまでの報告を行い、Patient testing へ進む許可を得る。岡山大学病院の倫理委員会通過後、患者を対象としたPatiet testingを実施して日本語版が完成する。
さらに電子版BREAST-Qを開発し、臨床研究へ応用する。

次年度使用額が生じた理由

本来、電子版BREAST-Q開発にかかる費用を平成28年度中に使用する見込みで計上していたが、研究の遅延によって電子版開発のスタートが平成29年度以降になったため。

次年度使用額の使用計画

電子版BREAST-Qの開発費用と患者が使用するタブレット端末代に使用する予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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