本研究では主にシルバー人材センターの会員を対象として、体力と就労中止との関連を横断研究によって検討した。なお、本研究では就労の中止を自身の体力的な不安から1年以上の間、仕事を実施していないことと定義した。結果、体力と就労の中止との間に有意な関連が認められ、特に筋力が関連することが示唆された。客観的に測定した下肢筋力と就労中止との間には量反応関係が認められた。このことは、筋力の増加に伴い就労中止のリスクが低下する可能性を示唆している。さらに、本研究では筋力向上活動の集団普及戦略のための基礎資料を得ることができた。
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