本研究では実生活におけるL-セリンの複数回摂取が概日リズム、睡眠習慣に与える影響について明らかにすることを目的とした。健康な男女大学生35名(男:18人女:17人)を対象に4週間のフィールド実験を行った。実験は、L-セリン摂取群とプラセボ摂取群に分けて、二重盲検で実施した。実験1週目(摂取前)から3週目(摂取2週目)のメラトニン分泌開始時刻(概日リズムの位相を示す指標)の差を両群比較したところ有意な違いはなかったが、L-セリン群においてのみ睡眠習慣に対する相対的な前進が確認された。興味深いことに、冬のデータではプラセボ群に比べてL-セリン群のリズムが前進していた。
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