研究課題
若手研究(B)
オークションモデルの構造推定手法を改善して境界効果に対処するため、直観的でシンプルな局所線形推定法の検証を行った。確率密度関数推定のため、経験分布関数から新しいデータを生成して局所線形回帰にかける手法と、経験分布関数を直接平滑化する手法を実装し、シミュレーションで推定のパフォーマンスを比較した。結果、平均積分二乗誤差の基準で後者がより優れていると結論付けた。
実証産業組織論
オークションモデルの構造推定には通常カーネル推定法が用いられる。カーネル推定は境界効果によりデータの極値付近で推定が不正確になりうるため、従来手法では境界付近でのサンプルを捨てていた。本研究では局所線形法によるこの問題の解決法を提案している。これによりシンプルな手法で全てのデータを使用したモデルの推定が可能になった。実証オークション関連の文献や、実際の政府調達などの分析などのため、学術的・社会的意義がある。