本研究の目的は病院と地域の看護職の多機関間同職種連携に必要な能力を明らかにすることである。療養場所を移行する際に関わる看護職への面接調査では、患者・療養者とその家族の思いや希望を中心につながることが明らかとなった。看護職間連携を患者・療養者とその家族の意思決定支援、看護職間の連携協働の認識、看護職自身の協調性といった概念とともに検討するため質問紙調査を行った結果、多機関の看護職との連携に関する実践行動では、約7割の看護師が患者・家族の思いや希望を他機関の看護師に伝えていた。他機関の看護師へ情報のフィードバックを行うといった項目は、3~4割の看護師によって実践されていることが明らかとなった。
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