研究課題/領域番号 |
16K21259
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
浅井 宏美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (40511126)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 周産期看護 / 新生児看護 / ファミリーセンタードケア |
研究実績の概要 |
本研究は4カ年計画であり、本研究の初年度であるH28年度は教育プログラムの柱であるe-learningのコンテンツおよびピアサポートプログラムの原案を作成するための基礎資料として、周産期における家族中心のケア(family-centered care)や教育プログラム開発に関する文献検討および専門学会での情報収集を実施した。具体的な内容は以下の通りである。 和文献は[周産期]/[新生児]/[NICU]/[ファミリーセンタードケア]/[ピアサポート]/[イーラーニング]/[教育プログラム]、英文献は[NICU]/[family-centered care]/ [peer support] /[e-learning]/ [program]などを主なキーワードとし、関連領域の文献検討を行った。また、関連する専門学会に出席し情報収集を行った。日本母性衛生学会第57回学術集会、日本新生児看護学会第26回学術集会では、様々な講演や研究発表への参加を通して周産期における看護実践の質をより向上するために、基礎教育・現任教育がどのような方向性で発展してゆけば良いかという多くの示唆を得た。日本小児看護学会第26回学術集会では、新生児・小児看護が専門の共同研究者や関東圏内のこども病院など小児専門病院の新生児看護認定看護師等と共同で、重篤な新生児の医療をめぐる家族と医療者の協働意思決定に関するテーマセッションを企画し、日本のNICUにおける現状と課題に関する話題提供、子ども・家族中心ケアを実践、促進していくための方略について、参加者との意見交換を通して有用な示唆を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の初年度であるH28年度、教育プログラム開発に関する文献検討を経て、e-learningのコンテンツおよびピアサポートプログラムの原案を作成することであったが、教育プログラム開発に関する文献検討までしか実施できていない。研究の進捗が遅れた理由としては、大学の前期は教育業務に充てる時間が多く(学生の夏季休暇中は助産学実習の指導に充てている)、後期に研究時間を確保する予定であったが、研究者自身の安静管理入院、産休取得に伴い、予定していた研究時間が確保できなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
H28年度は、教育プログラム開発に関する文献検討を基礎資料とし、次年度は、e-learningのコンテンツおよびピアサポートプログラムの原案を作成する予定である。さらに、周産期医療に従事する看護職や研究者、NICU入院経験のある家族へ原案に対するヒアリングを実施し、ヒアリングを踏まえて原案を修正し、Pilot版を開発する予定である。本研究の研究協力者でもある臨床実践家、教育・研究者、病児の家族(当事者)など様々な立場にある人の意見を反映させ、周産期医療・看護の実践に役立つようなプログラム内容となるよう十分に検討していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究者自身の安静管理入院・産休取得に伴い、研究時間が確保できず、計画していた教育プログラムの原案作成にまで至らなかった。よって、プログラム原案作成のための会議費、専門的知識の提供等の人件費・謝金、情報収集のための旅費等に充てる予定の資金をH28年度中に使用できなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
教育プログラムの原案作成に必要な会議費、専門的知識の提供等の人件費・謝金、情報収集のための旅費等に充てる計画である。
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