研究課題/領域番号 |
16K21279
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
村井 太郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (00747602)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 低酸素細胞 / 放射線治療 / MRI |
研究実績の概要 |
本年度は、過去に行っていた生物実験ならびに臨床データを論文化した。現在のところ、生物実験のデータを1本 Cancer Science誌にて論文発表した。臨床データは3本論文化しており、それぞれ、Radiation Oncology誌、Journal of Radiation Research誌、International Journal of Clinical Oncology誌にて論文発表している。いずれも、査読ありの英文誌であり、投稿、採択されたものである。このほか学会発表では、陽子線生物学についての論文を2017年度米国放射線腫瘍学会に投稿し、採択され発表を行っている。また、別の臨床試験のデータについては、2017年度の日本放射線腫瘍学会にて、要望演題としてオーラルプレゼンテーションを行っている。 生物実験としては、腫瘍に対するMRI撮像の予備実験を行った。臨床用MRIを使用するため、マウスを専用ゲージにいれ、鎮静をかけた上、撮像を行った。複数の腫瘍系統および大きさを組み合わせ、最適な撮影条件、最適な腫瘍の種類を確認することが目的であったが、予備実験のデータでは予想していたようなBOLD画像と低酸素領域の明確な関係は明らかではなかった。今後別の方法を用いての検討を考えている。 臨床研究のレベルとしては、今まで行っていた低酸素領域に対する増感剤の研究が臨床研究法の施行に合わせてプロトコルの書き直しを必要になったため休止となっている。本施設が特定臨床試験管理委員会としての認定を受けたため適宜再開を行いたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
生物実験の予備実験のデータをもとに、本実験を行う予定であったが最適な条件がまだ詰められていない。臨床用MRIを使用するため、なかなか時間が取れない状況が続いている。単純なMRIパラメータの検討のみではデータ解析はむつかしい可能性があるため、今後はラジオミクス関係の手法を用いて解析を行うことを考えている。このためサーバーを新たに増設するとともに、ラジオミクス関係の文献を取得し検討を行っている。 また、臨床研究のレベルとしては、今まで行っていた低酸素領域に対する増感剤の研究が臨床研究法の施行に合わせてプロトコルの書き直しを必要になったため休止となっている。このため実際の研究が大幅に遅れていることになった。 全体として所属施設の人員の関係で、臨床エフォートが大幅に増加したため残念ながら、なかなか実験に割く時間がない状況となった。本年度は、生物が若干の改善が得られると思われるので、引き続き実験に力を割いていきたい。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、人員の関係で臨床エフォートが改善すると思われるため、生物実験を再開したいと考えている。生物実験の予備実験のデータをもとに、本実験をおこないたい。いままでの経過から、単純なMRIパラメータの検討のみでは臨床データに合致するモデルの構築はむつかしいと思われる。今後はラジオミクス関係の手法を用いて解析を行うことを考えている。このためサーバーを新たに増設した。新たな手法を用いるため、工学関係の専門家に相談をおこなう予定である。 また、臨床研究のレベルとしては、今まで行っていた低酸素領域に対する増感剤の研究が臨床研究法の施行に合わせてプロトコルの書き直しを必要になったため休止となっている。2018年4月に本施設が特定臨床試験管理委員会としての認定を受けたため適宜再開を行いたい。現在このほか関連する臨床試験のプロトコルを書き上げたところであり、こちらについても適宜、倫理委員会の承認を受けたうえで開始することを考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
全体として所属施設の人員の関係で、臨床エフォートが大幅に増加したため残念ながら、なかなか実験に割く時間がない状況となった。このため、生物実験の進捗が遅れている。生物実験の予備実験のデータをもとに、本実験を行う予定であったが最適な条件がまだ詰められていない。臨床用MRIを使用するため、なかなか時間が取れない状況が続いている。単純なMRIパラメータの検討のみではデータ解析はむつかしい可能性があるため、今後はラジオミクス関係の手法を用いて解析を行うことを考えている。このためサーバーを新たに増設するとともに、ラジオミクス関係の文献を取得し検討を行っている。 本年度は、人員の関係で臨床エフォートが改善すると思われるため、生物実験を再開したいと考えている。
また、臨床研究のレベルとしては、今まで行っていた低酸素領域に対する増感剤の研究が臨床研究法の施行に合わせてプロトコルの書き直しを必要になったため休止となっている。2018年4月に本施設が特定臨床試験管理委員会としての認定を受けたため適宜再開を行いたい。現在このほか関連する臨床試験のプロトコルを書き上げたところであり、こちらについても適宜、倫理委員会の承認を受けたうえで開始することを考えている。特定臨床研究になる可能性があり、審査費用がかかるため、こちらについても費用を支出することを考えている。
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