| 研究課題/領域番号 |
16K21297
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| 研究機関 | 県立広島大学 |
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研究代表者 |
長谷川 正哉 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 准教授 (10382376)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 知覚入力型インソール / フットウェア / フットケア / アライメント / 変形性膝関節症 / 足部障害 / リハビリテーション / システム理論 |
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| 研究実績の概要 |
昨年度試作した「知覚入力型インソール」を用いて検証を継続している。本インソール上には感覚入力を行うための突起が設置されている。セラピストが着用者に対して足底感覚入力による動作指導を行う事で，着用者自身が足底圧を制御する目的で使用される。
本年度は足底の刺激部位が動作中の前額面上の下肢関節モーメントに与える影響について調査した。前年度までに設定した突起位置と言語指示により足底圧を外側に誘導する突起条件（以下、外側条件），内側に誘導する突起条件（以下、内側条件）を設定し，歩行動作中における膝関節モーメントを計測した。
結果，外側条件では膝関節外部内反モーメントが増加し，内側条件では同モーメントの減少につながった。前年度調査した前額面上のアライメントでの計測結果とも類似した傾向を示しており，今後アライメントの修正を自力で行うといった変形性膝関節症者の新たな治療手段としての応用が期待できる。
また，これまで変形性膝関節症者をはじめとする整形外科疾患のみを対象として検討してきたが，本年度の検討から脳卒中やパーキンソン病に対する介入手段としての有効性も確認されつつあり，次なる研究テーマとして着手していきたい。
また、知覚入力型インソールに関する事項として学会発表1件，論文1編，書籍1部を報告した。また専門職や一般市民を対象とした講演および研修会10回を実施し，知覚入力型インソールの基本となるコンセプトである「感覚を用いた運動指導」について周知した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初，整形外科疾患での研究を想定していたが，「足底感覚を用いた運動指導」は老若男女あるいは障害の有無を問わず適応可能であることから，他の領域（他診療科，スポーツ分野）などでの応用が期待できる。本年度研究協力者とともに脳卒中，パーキンソン病に対する知覚入力型インソールの使用により，歩容の改善に繋がるケースを認めた。そのため，知覚入力型インソールの適応範囲が拡がる可能性がある。
また，最終年度には実際の整形外科疾患での計測を行うため他医院と連携する必要があり，本年度中に協力依頼を行い，同意を得た。
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| 今後の研究の推進方策 |
最終年度には実際の変形性膝関節症者での検証を進めていきたい。また，重症度により効果に差がある可能性が推測されるため，健常高齢者を対象とした計測を実施していきたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
（理由）
知覚入力型インソールの試作を手作業で実施したため
（使用計画）
次年度は知覚入力型インソールの製作を業者に依頼する予定
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