研究課題/領域番号 |
16K21303
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研究機関 | 熊本県立大学 |
研究代表者 |
中嶋 名菜 熊本県立大学, 環境共生学部, 講師 (40614631)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 真空調理 / 加熱時間 / テクスチャー |
研究実績の概要 |
真空調理は栄養成分の保持,調味料の低減など様々な利点がある一方で,品温が低下すると,茹で調理食品よりも飲み込みやすさがより悪化する。そこで,平成 28年度は真空調理食品の飲み込みやすさに関する至適調味液条件のうち,調味液濃度の差異が野菜の飲み込み易さに及ぼす影響の検討を目標としており,目標に そった研究を行った。食品間に相違はあるものの,砂糖添加量を増加させた調味液2では,品温が温かく保たれた状態では軟らかく,品温低下時にもおいしく仕 上がるが,硬化は他の調味液よりも促進されることが示唆された。一方で,砂糖の代わりに本みりんを用いた調味液3では,固形重量の変化が抑制され,軟らかく,品温低下時にもなめらかに仕上げることができる可能性が示唆された。このことから,本みりんを用いて煮物を調理することで,固形中成分の溶出が抑制され,食品の栄養機能を保持することができる可能性が示唆されたが,この作用については,食品物性の相違によって異なると考えられた。当該年度(平成30年度)は,真空調理食品の飲み込みやすさに関する至適真空調理プロトコールのうち,加熱時間を検討する計画だったが,職位変更に伴う職務内容,研究体制および研究環境の変化により,顕著な研究実績は得られていない。当該年度は,研究環境で不足していた消耗品関連を補充し,研究体制を整えた。次年度(平成31年度)は,調味液の砂糖の代用として本みりんを用い,食品物性の相違も含めて加熱時間を検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
職位変更に伴い職務内容,研究体制および研究環境が大きく変化したため。
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今後の研究の推進方策 |
平成31年度は真空調理食品の飲み込みやすさに関する至適真空調理条件のうち,加熱時間を検討する。調味液は砂糖の代用としてみりんを用いる。加熱温度は 95℃とし,加熱時間は 30,45,60,90分間で検討し,テクスチャー(硬さ,付着性,凝集性)の値が維持できる加熱時間帯を明らかにする。さらに令和2年度は平成28年度,平成31年度で得られた至適プロトコールが保存期間に影響するかを検討する。時間は平成31年度で明らかになった時間,さらにその時間の1.5,2 倍の時間を採用する。保存期間は,一般に真空調理食品は冷蔵で5日間以内に利用することから(新調理技術協議会 2007)保存期間の条件を0日間,3日間,5日 間,7日間とする。 また,得られた研究結果を整理して,国内外の学会および学術雑誌に成果を報告する。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)職位変更により職務内容,研究体制および研究環境が変化したため,消耗品,測定補助等の人件費,研究成果発表などの支出に変更が生じた。
(使用計画) 研究を円滑に進めるために,消耗品,測定補助等の人件費に追加して使用する計画である。また、予定していた国内外での研究成果発表は、研究が遅れていることから1件のみとなった。このため,次年度に予定していた国内外の学会や学会誌で報告する費用に追加して使用する計画である。
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