高齢者の片脚立位保持中の足趾運動について、若年者の足趾の動きと比較することで、その特徴を明らかにすることを目的とした。足圧分布測定装置を利用して、片脚立位保持中の母趾を含めた4部位の圧変化を測定した。若年者と高齢者のデータを比較したところ、高齢者では足圧中心の左右方向への挙動に対する母趾の圧変化が稚拙であった。この知見から足趾運動促進プログラムを立案し、高齢者へ実施した。実施前後での片脚立位保持中の足趾の動きは、保持時間が延長した高齢者においては母趾と足圧中心の挙動との連携がうまくなっていた。一方、変化しない高齢者については、足趾以外に片脚立位を保持できない原因があると推測された。
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