研究課題
若手研究(B)
本研究は、家族介護者における就労実態の記述を行い、また、「介護と仕事を両立している者がなぜ両立できているのか」という観点から国民生活基礎調査を用いて分析した。多変量モデルの結果から、主家族介護者の性別(女性が就労無しの傾向)、要介護者の要介護度区分、主家族介護者が世帯主であること(世帯主が就労有りの傾向)、が有意な関連をみせ、要介護者の要介護度および家族構成が主家族介護者の就労の有無に関連していることが示唆された。
高齢者介護
本研究は、これまでの介護による就労の有無や形態への影響についての先行研究の中で多変量モデルにおいて要介護者の要介護度区分、要介護状態となった原因疾患や介護サービス利用等の、介護保険制度の議論に有用な変数が用いられていないことに対し、全国規模のデータを用いて分析した。またその結果は、主家族介護者でありながら就労できる者は家族構成に特徴がある可能性があり、介護者アセスメントの必要性が高まっている中で、家族介護者の就労支援をする対人的サービスの中で活かしていくことが期待される。