研究課題/領域番号 |
16K21316
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
加藤 梨佳 自治医科大学, 医学部, 助教 (50759941)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 長時間労働 / 抑うつ |
研究実績の概要 |
わが国では脳・心臓疾患や精神疾患等の健康障害を防止するため長時間労働者の抑制が急務とされ、長時間労働対策は社会的に重要な課題となっている。平成30年に「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」が成立し、改正後の労働基準法で時間外労働の上限規制が導入される(適用を猶予・除外する事業・業務がある)など、長時間労働対策の重要性が増している。そこで本研究は、長時間労働者に抑うつを引き起こす危険要因を明らかにすることを目的としている。 本研究では、長時間労働者に対して属性・就業関連要因・抑うつ等を調査項目として含むアンケート調査をweb又は質問紙で実施した。平成30年度にベースライン調査を実施し、令和元年度に1年後調査を実施した。ベースライン調査の前月に月60時間以上の時間外・休日労働を行った労働者を調査の対象とした。複数の企業に本研究の説明を実施し、最終的に四社からアンケート調査実施の協力を得ることができた。当初は日本語のアンケートのみを使用予定であったが、調査対象者に外国人の労働者も多数含まれることとなり、日本語版とともに英語版のアンケートを作成した。平成30年度にベースライン調査として合計約500名にアンケート調査を実施し、約300名がwebで回答または質問紙を返送した。令和元年度は1年後調査を実施し、約200名がwebで回答または質問紙を返送した。 研究実施に際し、研究代表者の所属機関の自治医科大学臨床研究等倫理審査委員会に本研究の審査申請を行い、本研究実施の承認を得た。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
科学研究費助成事業補助事業期間延長、働き方改革の推進等に伴う企業の長時間労働対策の取り組み強化が調査対象者の確保などの本研究実施に影響を与えたことなどから、本研究計画の見直しを行った。また、アンケート調査の実施準備に想定以上に時間を要し、アンケート調査の実施時期が平成30年度~令和元年度になり、集計・解析等に遅れが生じている。
|
今後の研究の推進方策 |
アンケート調査結果の集計・疫学的解析を行うことにより、長時間労働者に抑うつを引き起こす危険要因を明らかにすることを目的に研究を推進する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
アンケート調査の実施準備に想定以上に時間を要し、集計・解析を行う時期が研究計画より遅れたため、残金が生じた。この残金については、アンケート調査実施・集計・解析費用に使用する。
|