子宮体部腫瘍の中でも子宮肉腫は稀少性・多様性を併せ持つ腫瘍であり、その発生病態は不明な点が多く、化学療法奏効率が低く予後不良な疾患である。そこで遺伝子パネル検査を行い、肉腫においての分子プロファイリングを検証し、治療ターゲットとなりうる遺伝情報検討することとした。遺伝子パネル検査とは、「次世代」と呼ばれるシークエンサーを用いて一度に約500種類の遺伝子の変異を網羅的に解析できる検査法である。見つかった変異が臨床的に 意義のあるものなのかを知識データベースで選別したところ、子宮肉腫にもPARP 阻害薬のようなDNA障害修復経路を標的とした治療法が効果を発する可能性があることが示唆された。
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