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2020 年度 実施状況報告書

運動不足に起因した脂肪肝発症機序の解明-食餌制限との組み合わせの功罪-

研究課題

研究課題/領域番号 16K21336
研究機関順天堂大学

研究代表者

黒坂 裕香  順天堂大学, スポーツ健康科学研究科, 助手 (30633002)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2022-03-31
キーワード脂肪肝 / 食事制限 / 栄養不良 / 運動不足 / 身体不活動
研究実績の概要

一般的に脂肪肝の予防改善方法として、食事制限が推奨されている。多くの人は、食事制限を行うことで脂肪肝の予防や改善が可能となるが、わずかながら、食事制限による脂肪肝予防改善効果が認められない人が存在する。
本研究では、食事制限による脂肪肝予防への影響に個人差があることを運動不足の有無により説明ができないか?という仮説をもとに検証を行っている。
これまでに、Zucker Fattyラットでは、食餌制限を実施して体重の増加を抑えるような介入を行った場合、脂肪肝が亢進することを確認してきた。このラットの特徴として、通常よりも活動性が低く、骨格筋の発達が未熟であることが挙げられ、食事制限による脂肪肝亢進の一因であると考えられた。
そこで、肝臓への脂肪酸取込や細胞内脂肪酸輸送に着目をし、検討を進めたところ、肝臓内のFatty acid translocase (FAT)/CD36とFatty acid-binding protein (FABP1)が肝トリグリセリドと関係が強いことが見いだされた。さらに、脂肪組織の脂肪分解酵素たんぱく質の検討から、脂肪組織の脂肪蓄積予備能力と脂肪肝との関係が重要となる可能性が予想されたため、詳細な検討を進めている。
同様の食事制限を実施していても、身体活動量を増加させた場合には、肝臓への脂肪蓄積や関連する代謝変化が生じないことから、食事制限と身体不活動の組み合わせが肥満とは無関係に肝脂肪蓄積を亢進させる可能性がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

若干の研究計画の変更は生じたが、概ね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

これまでの研究成果により得られた結果から進展させ、栄養不良時の血液動態に関して追加分析を実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

論文投稿に必要となる経費の助成を受けたため、その分を追加分析の費用に充てる計画である。該当年度内に追加分析が終らなかったため、未使用額が生じたが、すでに追加分析が進行しており、概ね支出の目途がたっている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Protective Effects of Voluntary Exercise on Hepatic Fat Accumulation Induced by Dietary Restriction in Zucker Fatty Rats2021

    • 著者名/発表者名
      Kurosaka Yuka、Machida Shuichi、Shiroya Yoko、Yamauchi Hideki、Minato Kumiko
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 22 ページ: 2014~2014

    • DOI

      10.3390/ijms22042014

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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