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2016 年度 実施状況報告書

SNSにおける適切なコミュニケーションを学習するアニメーション教材の開発と展開

研究課題

研究課題/領域番号 16K21344
研究機関学習院大学

研究代表者

伊藤 大河  学習院大学, 付置研究所, 助教 (40735073)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードSNS / コミュニケーション / アニメーション教材 / 情報モラル / インターネット / 動画教材 / 情報リテラシー / ネットワーク
研究実績の概要

実態把握のための調査では、スマートフォンを所持している高校生は9割を超えており、LINEやTwitterなどのサービスを主として利用している実態を掴んだ。Twitterにおける公開範囲の設定については、約6割が「全体に公開」にしており、Twitterに投稿したことのある個人情報としては、自分の写真が約5割、友人や恋人の写真が約4割、通っている学校名や自分の本名も3割を超えた。
このような実態から、高校生であっても、TwitterやSNSなどのインターネットを媒介したコミュニケーション(以下、ネットワークコミュニケーションと記す)に関する危険性や、その対応策を把握していないという実態が明らかとなった。そのため、スマートフォンを所持するようになる小学校高学年から中学校にかけての期間において、ネットワークコミュニケーションにおける教育を実施する必要性が示された。
これらの実態を踏まえ、本年度はアニメーション教材「SNSを上手に使おう」シリーズとして、悪ふざけなどの写真をアップロードすると炎上や特定に至る可能性を示す『その写真だいじょうぶ?編』、意識せずにインターネット選挙運動に該当する場合がある可能性や選挙に関するSNSでの注意事項をまとめた『選挙運動編』、写真を迂闊にアップロードすると映り込んでいるものなどから場所などの特定や最悪の場合は個人を特定できてしまう可能性がある例を示す『匿名でも要注意編』、オンラインゲーム上でのクランの仲間を優先してネットゲーム依存になってしまう可能性を示す『ネットゲーム依存編』の4作品を制作した。特に『その写真だいじょうぶ?編』では、LINEなどの閉じられたグループチャットやアクセス制限付きのSNSであっても、メンバーの誰かがスクリーンショットを取得してTwitterやインターネット掲示板等に投稿することによって不特定多数に拡散していく様子を描いた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1年目として計画した実態調査と教材開発は概ね完了した。

今後の研究の推進方策

開発したアニメーション教材を用いた授業展開方法を検討するとともに、授業後の評価の観点についても検討する。これには、これまで数多くの授業実践を実施してきた大学教員や、現職教員の意見を聞くことにより、適切な評価の観点を設定する。そして、中学校や高等学校において授業実践を実施し、授業実践後には生徒にアンケート調査を行い、授業の効果についての調査を行う。また、事前に検討した評価観点に基づき評価を行うほか、大学教員や現職教員から授業についての評価していただき、本研究に関する授業内容をより高めていく予定である。
最後に、これまでの研究の成果をまとめるとともに、国内学会で発表し、論文にまとめる。また、Webページ等の情報発信手段を用いて、開発したアニメーション教材を広く一般に公表する。Webページでは、カリキュラムや学習指導案の例を提示するだけでなく、開発した教材も出来るだけ公表することとし、現職教員が利用しやすい環境を整える予定である。これらの研究を今後実施することにより、本研究の目的を果たすことが出来る。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] インターネット選挙運動に関する情報教育教材の開発2017

    • 著者名/発表者名
      伊藤大河,末永貴之,山本利一
    • 学会等名
      日本産業技術教育学会第32回情報分科会
    • 発表場所
      ミュゼ雪小町(上越市)
    • 年月日
      2017-02-18 – 2017-02-19
  • [学会発表] SNSでの炎上を抑制するためのアニメーション教材の開発2016

    • 著者名/発表者名
      伊藤大河,末永貴之
    • 学会等名
      日本産業技術教育学会第28回関東支部大会
    • 発表場所
      埼玉大学
    • 年月日
      2016-12-11 – 2016-12-11

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公開日: 2018-01-16  

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