筋脂質の過剰蓄積は2型糖尿病の発症要因であるが、インスリン感受性が高い持久系アスリートの筋脂質蓄積量は比較的多い。この相反する事象は糖尿病学分野において注目すべき研究対象である。アディポネクチンの産生および分泌を司るペルオキシゾーム増殖剤応答性受容体γ(PPARγ)を活性化する食品因子として黒ショウガのエタノール抽出画分を見出し、実験動物を用いて検討を行ったところ、黒ショウガエタノール抽出画分はPPARγに対する強いアゴニスト様作用を有するが、抗2型糖尿病作用はPPARγによる作用だけではないこと、脂質筋を作成する食品因子として、5,7-ジメトキシフラボンは有効であることを明らかにした。
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