水素ガスが出血性ショックの生存率を改善させるかを検討した。 ラット出血性ショックモデル(平均動脈圧30mmHg、60分間、蘇生輸液:脱血量の4倍生理食塩水)に、コントロールガス(21%O2)と水素ガス(1.3%H2+21%O2)(脱血開始から輸液蘇生開始2時間後まで吸入)を用いた。①6時間後の生存率は水素群が有意に高かった。②脱血量は水素群が有意に多かった。③コントロール群では蘇生終了後から血圧が低下し、著明な乳酸アシドーシスを認めたが、水素群で血圧が高く維持され、アシドーシスも抑制されていた。 以上の結果より、水素ガス吸入は、生存率を改善することが明らかとなった。
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