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2018 年度 実績報告書

肺がん上皮間葉転換の代謝特性の解明および治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K21361
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

田畑 祥  慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 訪問講師 (30708342)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード上皮間葉転換 / がん代謝
研究実績の概要

本年度は、我々が見出した新規EMT関連代謝遺伝子(EMT-MGs)の発現が、どのような転写因子で制御されているか検討を行った。SNAIファミリー転写抑制因子、TWISTファミリーBHLH転写因子、及びジンクフィンガーEボックス結合ホメオボックスといったEMT誘導転写因子(EMT-TF)によって、EMT関連遺伝子の発現は制御されていることが知られている。TGF-β誘導性のEMT-MGsの発現が既知のEMT-TFsで調節されているか調べた。はじめに、EMTマーカー遺伝子(CDH1、CDH2、及びFN1)、EMT-MGs、及び主なEMT-TFs(SNAI1、SNAI2、TWIST、ZEB1)について、TGF-β刺激後短時間(0、2、4、8、12、24、48時間)での発現変化を調べた。EMT-TFsについては、TWIST以外の3遺伝子の発現がTGF-β刺激後2時間で、十分な発現誘導が起こるのに対し、EMTマーカー遺伝子およびEMT-MGsの発現は2時間から発現変化が始まり、24-48時間にかけて徐々にその変化が顕著になった。次に、TGF-β刺激条件においてSNAI1、SNAIまたはZEB1の発現をsiRNAで抑制し、EMT-MGsの発現を調べた。TGF-βで誘導されるEMT-MGsの発現がSNAI1 siRNAによって抑制された。一方で、SNAI2またはZEB1 siRNAsはEMTマーカーの発現は抑制したが、EMT-MGsの発現には影響しなかった。これらの結果から、我々が見出したEMT-MGsは主にSNAI1によって発現制御されていることが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [国際共同研究] シンシナティ大学/Dep. of Internal Medicine/佐々木研究室(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      シンシナティ大学/Dep. of Internal Medicine/佐々木研究室
  • [雑誌論文] Thymidine catabolism promotes NADPH oxidase-derived reactive oxygen species (ROS) signalling in KB and yumoto cells.2018

    • 著者名/発表者名
      Tabata S, Yamamoto M, Goto H, Hirayama A, Ohishi M, Kuramoto T, Mitsuhashi A, Ikeda R, Haraguchi M, Kawahara K, Shinsato Y, Minami K, Saijo A, Toyoda Y, Hanibuchi M, Nishioka Y, Sone S, Esumi H, Tomita M, Soga T, Furukawa T, Akiyama SI.
    • 雑誌名

      Sci Rep.

      巻: 8 ページ: 6760

    • DOI

      10.1038/s41598-018-25189-y

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Beta-galactosidase-responsive synthetic biomarker for targeted tumor detection.2018

    • 著者名/発表者名
      Nishihara T, Kuno S, Nonaka H, Tabata S, Saito N, Fukuda S, Tomita M, Sando S, Soga T.
    • 雑誌名

      Chem Commun (Camb)

      巻: 54 ページ: 11745-11748

    • DOI

      10.1039/c8cc06068a

    • 査読あり
  • [学会発表] オンコメタボライトL-2HGによる新規がん生存シグナル2018

    • 著者名/発表者名
      田畑祥、曽我朋義
    • 学会等名
      第6回がんと代謝研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 多層オミックス解析による肺がん上皮間葉転換における新規代謝機構の探索2018

    • 著者名/発表者名
      中宿 文絵、田畑 祥、坂本 毅治、平山 明由、山田 忠明、衣斐 寛倫、矢野 聖二、冨田 勝、曽我 朋義
    • 学会等名
      第6回がんと代謝研究会

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公開日: 2019-12-27  

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