古代駅路などの道路遺跡が想定され、その存在が確実でも「埋蔵文化財包蔵地」としての周知化が行われていないまま、日々湮滅の危機に直面している重要で歴史的な地表痕跡・未周知の遺跡を現状の衛星画像・空中写真などの資料群を活用することで救うことができる。本研究のような手法では発掘を意図せず、開発対応の調査以前に詳細な古代交通路網や条里や方格地割などの広域に展開する官衙周辺景観を復元することが可能となり、網羅的な遺跡範囲の把握と、認知されないまま湮滅の危機にある埋蔵文化財の保護に寄与できる事に社会的な意義があると考える。
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