遺伝子、分子レベルの細分化に、病理形態学的評価を加えることで、より広く臨床応用が可能となると考え、研究を行ったが、実際個々のサブタイプを病理形態学的評価のみで細分化することは困難であった。病理形態学的評価を加えることで、より明確に予後や治療効果が判断できないかと考え、自施設を含む4施設から術前化学療法(NST)前および後のTNBC腫瘍の対のサンプルを集め、Pan-Pacific TNBCコンソーシアムデータセットを作成し検討した。結果、形態学的検査とゲノム検査を組み合わせることで、NST後に残存病変を有するアポクリン陽性TNBC腫瘍患者の予後をより明確に判断できる可能性を認めた。
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