本研究ではまず、Au25クラスター担持光触媒(Au25-BaLa4Ti4O15)を対象に、助触媒の微細化が水分解の各素反応に与える影響の解明に取り組んだところ、助触媒の微細化は、水素生成反応を加速させる一方で、逆反応も加速させてしまうことが明らかになった。そこで次に、Au25クラスター助触媒の凝集を抑制しつつ、その上にCr2O3シェルを形成させ、逆反応を抑制することに取り組んだ。その結果、SMSIを利用することで、Au25クラスター助触媒をCr2O3膜に埋め込むことに成功し、Cr2O3シェルのないAu25-BaLa4Ti4O15よりも19倍程度高い活性を有する光触媒を創製することに成功した。
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