研究課題
若手研究(B)
本研究は、イタリア・ファシズム体制(1922~43年)がどのような女性を理想とし、女性自身がその理想像をどのように受容したのかを明らかにすることを目的とする。この目的を達成するため、ファシスト党女性組織の機関誌に寄稿された女性ファシストの記事を分析した。その結果、ファシズム体制は、女性ファシストに対して、家庭で夫や子どものために尽くす良妻賢母のように、体制の福祉活動を通じて祖国に尽くすよう求めたが、女性ファシストはこの求めを女性の社会進出のために活用していったことが明らかになった。
イタリア近現代史