結核菌の産生するLipoamide dehydrogenase C(LpdC)と宿主細胞のCoronin-1との相互作用が,結核菌の細胞内寄生性に関連していると考えられている.本研究では,組換え体LpdCとCoronin-1の結合性について解析を行い,両者が直接的に結合していることを明らかにした.また,Coronin-1のThr-412のリン酸化が結合を制御している可能性を示した.さらに,非病原性抗酸菌のLpdCホモログであるLpdAにCoronin-1への結合性が認められたことより,結合性以外の差異が細胞内寄生性に関与していることが示唆された.
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