研究実績の概要 |
2019年度は、前の年度に実施した質問紙から得られたデータを分析し、執筆した。具体的な研究内容は、英語以外の外国語学習(スペイン語、フランス語、中国語、ドイツ語)に着目し、その心理的要因と環境的要因の関係性を探った。 質問紙の測定項目は、Intrinsic motivation、Introjected regulation、Integrative orientation、L2 anxiety、parental support, teacher autonomy support などであった。分析には分散分析と重回帰分析が用いられ、心理的要因と環境的要因の関係性や、それぞれの要因の影響の度合いを測定した。主な分析結果として2種類の動機づけ(Intrinsic motivation と Integrative Orientation)は、 学習言語の種類(スペイン語、フランス語、中国語、ドイツ語)に関係なく、いくつかの学習者要因を説明しているということが分かった。これら結果は、国際誌 Journal of Multilingual and Multicultural Development, 1-13. に掲載された。この結果をもとに考えられるのは、英語以外の外国語における心理的要因や環境的要因のプロセスには共通点があるということであり、今回応用した理論的枠組みは、研究対象言語の種類によらず応用可能な枠組であるということが言えるだろう。
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