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2016 年度 実施状況報告書

超音波スキャン画像を用いた腹斜筋群の簡易評価方法の作成:機能面との関係を考慮して

研究課題

研究課題/領域番号 16K21450
研究機関福井工業大学

研究代表者

野口 雄慶  福井工業大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (50610581)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード超音波画像診断 / 腹部筋群 / 筋断面積
研究実績の概要

本研究の最終目標は、指導現場で活用できるような、体表面から非侵襲的、かつ簡便に筋量あるいは筋断面積の状態や変化、筋の左右バランスを測定し、適切な指標(基準値)をもとにその優劣を評価しトレーニングに活かす方法を開発する事である。つまり、腹斜筋群の形態的特性(超音波画像による筋断面積)の測定値の簡便な評価方法を、機能的特性(筋力)や、運動パフォーマンスとの関連性を踏まえて作成し、トレーニングや運動処方の作成、効果の検証時に有効な資料を提供することを目的としている。
本研究では、3ヶ年で4つの研究課題を設定している。研究初年度にあたる平成28年度は、主に超音波画像による腹斜筋断面積の測定法の作成(研究課題Ⅰ)を中心に取り組んだ。具体的には、超音波画像診断装置のBモード法を用いて腹部前面から背面までの内腹斜筋及び外腹斜筋を分割して撮影・保存した画像を結合し、筋断面積を推定するソフトウェアを企業と共同開発した。また、開発中の期間に、解析に使用する画像の計測(撮影)方法について、信頼性の高いデータが得られるよう、計測(撮影)手順や部位の選定などの予備実験を行った。現在は、開発した腹斜筋の断面積推定用システムを持ちいて、被験者12名を対象に、測定値の信頼性を検証するため、各被験者に対し3試行の測定を実施し、試行間信頼性(ICC)を確認する作業を実施している。
更に、平成29年度の腹斜筋の筋力測定関連の課題(検討課題Ⅱ、Ⅲ)の予備実験として、内腹斜筋、外腹斜筋の個人内左右差の有無、あるいは競技種目による筋断面積の左右差の発症の差があるかを検討する予定であるが、ソフト開発中の期間を利用し、予備実験として筋厚の左右差の比較、競技種目間の比較を行い、学会等で発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の最大の課題であったソフトの開発が完了した。
開発した腹斜筋の断面積推定用システムの信頼性を検証するため、各被験者に対し3試行の測定を実施し、試行間信頼性(ICC)を確認する作業についても、年度の後半に測定を行い、現在解析中であるため、概ね計画は順調に進行しているものと判断される。

今後の研究の推進方策

研究課題Ⅰにおいて作成したソフトを用いて、内腹斜筋、外腹斜筋の筋断面積の個人内左右差の有無を検討、更に、競技種目による左右差の発症の差があるかを検討する。
また、腹斜筋群の筋機能を評価するため、新たに体捻転筋力・筋パワー測定装置を開発し、筋断面積との関係を明らかにする。この測定装置をもちいて、筋断面積と筋力、筋―パワー発揮値が比例関係になる一定の比率のライン(定常状態になるポイント)を明らかにし、筋の動員が十分でない非運動者と運動者との境界線を明らかにすること、あるいは、非運動者のトレーニング初期の目標値を明らかにすることを目標とする。
新しい測定装置の開発については、企業と共同開発を行っていく。途中、計画に変更があった場合や、開発に問題が発生した場合は、研究協力者(有識者)と相談をしながら計画の改善、修正を行い、研究全体の目標に支障をきたさないよう留意する。

次年度使用額が生じた理由

企業及び有識者との打ち合わせ等に必要な旅費を計上していたが、一部未使用となった予算が主な繰越金の内訳である。この予算については、2017年度も継続して測定器の開発を行うために必要な打ち合わせのための旅費として使用する予定である。

次年度使用額の使用計画

繰り越された予算の主な使用目的は、2017年度も継続して測定器の開発を行うために必要な打ち合わせのための旅費として使用する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 測定部位の違いによる腹直筋筋厚の比較2016

    • 著者名/発表者名
      野口雄慶、横谷智久、杉浦宏季
    • 学会等名
      第71回 日本体力医学会大会
    • 発表場所
      盛岡市民文化ホール
    • 年月日
      2016-09-23 – 2016-09-25
  • [学会発表] 大学生運動選手における側腹部の筋の形態特性 捻転動作を主とする競技実施者を対象に2016

    • 著者名/発表者名
      野口雄慶、横谷智久、杉浦宏季、辻本典央
    • 学会等名
      日本体育学会 第67回大会
    • 発表場所
      大阪体育大学
    • 年月日
      2016-08-24 – 2016-08-26
  • [学会発表] 男子大学生の腹部筋力―運動実施者と非実施者の比較―2016

    • 著者名/発表者名
      野口雄慶、吉村喜信、横谷智久、杉浦宏季
    • 学会等名
      第64回日本教育医学会大会
    • 発表場所
      三重大学
    • 年月日
      2016-08-18 – 2016-08-19
  • [学会発表] 運動習慣の違いがもたらす腹部筋厚と腹部筋力の関係性への影響2016

    • 著者名/発表者名
      野口雄慶、山田孝禎
    • 学会等名
      日本運動生理学会 第24回大会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      2016-07-23 – 2016-07-24

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公開日: 2018-01-16  

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