熱電変換効率に影響を与える格子熱伝導度の制御に焦点を当て、Fe2VAl系熱電材料を対象としたエピタキシャル薄膜・人工超格子膜の作成を行った。作成した薄膜・人工超格子膜の面直方位の熱伝導度を、ピコ秒パルス光加熱サーモリフレクタンス法によって測定し、膜厚や人工超格子の周期、積層させる重金属層の原子種を変更して系統的な熱伝導度変化を調べた。試料の結晶性や界面のラフネスは大型放射光施設SPring-8を利用した薄膜X線回折測定により調べた。 作成試料の熱抵抗は界面でのフォノン散乱に起因していることがわかり、人工超格子の周期長と構成材料間の質量差などにより散乱の強さが変化することがわかった。
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