研究課題/領域番号 |
16K21483
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
岡野 英之 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 研究員 (10755466)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | コミュニティ / シエラレオネ / 首長 / エボラ出血熱 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、紛争の社会的な要因とされている首長層、および、都市若年層の紛争後の変化を追うことである。本年度は首長層の変化についての役割を明らかにすることとした。本研究の対象となるシエラレオネはエボラ出血熱の惨禍に見舞われたこともあり、エボラ出血熱流行時に首長層がいかなる役割を担ったかを明らかにすることで、上述の研究テーマを追うことにした。 8月には3週間の現地調査を実施し、首長がエボラ出血熱の流行時にいかにしてリーダーシップを担ったのかを明らかにした。調査の結果、首長は政府とコミュニティとの架け橋として機能し、シエラレオネ政府がエボラ出血熱の対応に必要となる人員を動員していたことが明らかになった。 本研究プロジェクトについては、2件の学会発表、および、1件の大学院生向けの講演を行った。また、現在、アメリカの人類学者Susan Shaleperと共同研究の計画を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
8月に現地調査を行い、紛争後の首長の役割について調査した。現地調査は3週間実施し、各農村を回り、首長層をはじめとした農村のリーダー層に聞き取り調査を行った。
調査の結果、エボラ出血熱流行時の首長の対応がある程度、明らかになってきた。特に政策レベルで首長層がどのように明らかになったのかを明らかにした。政府は首長が積極的にエボラ出血熱の対応に関わることを期待し、首長もそれに応じている。
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今後の研究の推進方策 |
今年の調査では、首長の役割について政策レベルのことは明らかになった。しかし、個々の首長がどのように対応したのかは十分明らかにできているとは言えない。
いくつかの首長区に絞り、ケーススタディとして詳しく見ていく必要がある。
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