骨髄組織由来の間葉系幹細胞(BMMSC)は、創傷治癒や組織再生を目的とした移植治療の重要な細胞ソースとして注目されている。しかし、BMMSCの未分化能を制御する分子機構には未知な点が多い。TAK1に着目しその機能と介入対象としての可能性を検討した。 TAK1阻害剤(5zox)濃度依存的にBMMSCの増殖能は低下した。また、Fucci-BMMSCの解析およびトランスクリプトーム解析により、TAK1の抑制はBMMSCに静止期を誘導することが明らかとなった。TAK1阻害剤が静止期同調をもたらすことを利用し、BMMSCの骨髄髄腔内移植を実施し、定着率の向上に有効であった。
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