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2017 年度 実施状況報告書

アイヌ語言語教授法の確立ーマオリ語復興運動を参考に

研究課題

研究課題/領域番号 16K21510
研究機関近畿大学

研究代表者

岡崎 享恭  近畿大学, 国際学部, 准教授 (80535774)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード言語復興 / 先住民族教育
研究実績の概要

昨年度に引き続き、マオリ語復興における、テ・アタアランギ(成人へのマオリ語教育)教授法の成立過程、またマオリ語公用語化や、コーハンガ・レオ(保育園)、クラ・カウパパ・マオリ(マオリ語イマージョン学校)、テ・ワーナンガ(マオリ大学)の設立過程と現状を明らかにするため、文献研究と現地調査を行なった。コミュニティにおけるマオリ語教育の現場は、新マオリ語法(テ・トゥレ・モー・テ・レオ・マオリ)の成立により、新しい展開を見せ始めている。各地域や重要セクターから選ばれたマオリ語有識者が委員会(テ・マーターワイ)をつくり、コミュニティの言語復興への取り組みを支援するが、さらにその有識者が各地で個別の委員会を作り、各地のマオリ語復興実践者たちから応募された取り組みを議論し、テ・マーターワイ全体の承認の下に、資金を提供する。新法は、マオリ語復興に関して、マオリ語復興実践者たち自身が、その予算配分を決めるという画期的な取り組みで、コミュニティの言語教育、とりわけ成人へのマオリ語教育に大きな影響を与えるものであり、アイヌ語復興への示唆も多いと考えられる。さらにマオリ語保育園やマオリ語イマージョン学校も、自校の理念に合った教育を行うことを念頭に置き、例えばコーハンガ・レオ財団から独立した保育園が増えたり、部族の方言や歴史、文化を中心に教育を行う学校が増えているなど、独自の教育を行おうとする動きが増えてきていることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年度と今年度に得たマオリ語復興教育システム構築と現状に関する知見の分析に時間を要していることと、予定していたマオリ語教育者の招聘が果たせなかったことから、やや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

来年度は、マオリ語復興教育システム構築と現状に関する知見の分析をまとめるだけでなく、当初予定していたマオリ語教育者、さらに昨年度に予定していたマオリ語教育者を招聘し、勉強会、ワークショップを集中的に行い、テ・アタアランギ教授法のアイヌ語教育への有効性の分析を行う。

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公開日: 2018-12-17  

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