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2019 年度 実績報告書

外傷性ストレスの深刻化・慢性化の予防を目指した心理学的プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K21520
研究機関甲南大学

研究代表者

大澤 香織  甲南大学, 文学部, 准教授 (30462790)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード心理教育 / トラウマ記憶の想起 / トラウマティック・ストレス / ストレスマネジメント / 認知行動療法
研究実績の概要

【研究1】当該心理教育プログラムにおける課題を整理し,より有効性のあるプログラムの構築とその効果検証について考察することを目的に,これまでの研究成果を国内外での学会にて積極的に発表し,専門家たちとの意見交換を試みた。また,これまで実施した心理教育の成果を学術論文にまとめて投稿し,トラウマを専門としない研究者からも指摘を受けることで,より有効性の高いプログラムの構築とその検証に資する意見やアイディアを得ることも試みた。
課題整理と考察の過程で,心理教育プログラムの対象となる大学生が抱くトラウマ体験者やトラウマ記憶の想起に対するイメージ,および大学生が考えるトラウマ記憶の想起理由が十分に明らかにされていないことに至ったことから,大学1年生を対象に行ったアンケートに基づき,テキストマイニング分析を実施した。その分析結果より考察される大学生の認識やイメージから,対象者の特徴に適した心理教育プログラムの構成を検討する必要性が改めて示唆された。この研究成果は大学紀要論文にまとめられ,公表されている。

【研究2】前年度までに,大学生に加え,研究代表者の所属機関との共催で行われた公開講座の受講者にも研究協力を依頼し,一般市民向けの「外傷性ストレス支援者講習プログラム」を実施した。プログラムは一般向けの公開講座として実施された後,大学生(Waiting List Control群: WLC群)を対象に再度,同様に実施された。当該年度では,公開講座受講者42名,WLC群52名を対象に,実施1ヵ月後,3ヵ月後,6ヵ月後,および1年後時点までのフォローアップ調査を継続した。全てのフォローアップ調査を完了した者のみで解析を行い,検証結果を学会または学術論文にて公表していく予定であるが,途中でフォローアップ調査の脱落がある者も含めた解析等も今後試みる予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 人はトラウマ体験者,トラウマ記憶の想起とその理由をどのように捉えているか―大学生を対象とした探索的な検証の試み―2020

    • 著者名/発表者名
      大澤香織
    • 雑誌名

      甲南大學紀要文学部編

      巻: 170 ページ: 121-130

    • DOI

      doi/10.14990/00003516

    • オープンアクセス
  • [学会発表] Effectiveness of universal psycho-educational program about traumatic memory recall: A 1-month and 12-month Follow-up.2019

    • 著者名/発表者名
      Kaori Osawa
    • 学会等名
      9th World Congress of Behavioral and Cognitive Therapies
    • 国際学会
  • [学会発表] 一般人を対象とした心理教育がトラウマ記憶と体験者対応に対する認識・態度に及ぼす効果2019

    • 著者名/発表者名
      大澤 香織
    • 学会等名
      日本認知・行動療法学会第45回大会
  • [学会発表] 心理教育はトラウマ体験者への初期対応に対する準備意識を促進するか?2019

    • 著者名/発表者名
      大澤 香織
    • 学会等名
      第23回日本精神保健・予防学会学術集会

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公開日: 2021-03-11  

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