研究課題/領域番号 |
16K21521
|
研究機関 | 甲南女子大学 |
研究代表者 |
川嵜 有紀 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 助教 (30572044)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 妊娠糖尿病 / 母乳育児 / 産後糖代謝 / オキシトシン |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、妊娠中に初めて糖代謝異常と診断される妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus:以下、GDM とする)と診断された女性を対象に、産後の糖代謝異常の母乳育児を含む関連因子を検討する前向きコホート調査を行うことである。GDM を指摘された女性は、将来的に 2 型糖尿病を発症するリスクが高いといわれている。また、GDM 既往女性の産後糖代謝を正常に傾かせる生理的作用を同時に検証するため、GDM既往女性の産後の糖代謝と、唾液中オキシトシン濃度との関連を明らかにすることである。産後の女性は授乳を行うという特殊性を持つため、母乳を出すホルモンであるオキシトシンが摂食代謝調節に関わっていると予測している。 そこで2017年度は、研究全体の第1段階である産後の糖代謝異常の母乳育児を含む関連因子を検討する前向きコホート調査を進めている。産後1か月、3か月、産後1年までのデータ収集を蓄積している。今後分析していく予定である。GDM既往女性の産後の糖代謝と、唾液中オキシトシン濃度との関連については、先行研究の情報収集と関連文献の検討の結果、調査に向けて現在進行中である。 本研究の実施において、糖代謝に関する研究者や内科医から専門的知識の提供を受け進めている。GDM 既往女性は母乳育児をしている期間が長いほど産後糖代謝異常率が低いと予測されることから、得られたデータより、GDM既往女性への母乳育児支援の推進、産後の糖代謝を評価する時期に着目して、現在分析を進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
GDM既往女性の産後の糖代謝と唾液中オキシトシン濃度との関連に関して、研究協力機関との調整に時間がかかっているため。
|
今後の研究の推進方策 |
2018年度は、研究全体の第2段階と位置付け、2017年度に得られた結果を踏まえ、産後の糖代謝異常の母乳育児を含む関連因子を明らかにする。続けてGDM既往女性の産後の糖代謝と唾液中オキシトシン濃度との関連に関して倫理審査委員会提出、実施、分析の予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
使用額に大きく関わる産後糖代謝とオキシトシン濃度との関連についての研究が現在進行中のため、調整が整い次第、購入に至るため次年度使用額が生じた。今後計画を再検討し、産後糖代謝とオキシトシン濃度との関連を進めていく予定である。
|