本研究では、大学生の抑うつ軽減のための新たな援助手法として大学の授業で実施可能な生活分析的カウンセリング法を用いた心理教育プログラムを開発し、抑うつ軽減効果を検証した。プログラムの効果を検証するために、抑うつや個人特性、生活習慣に関する質問紙調査を実施した結果、介入群は統制群と比較して介入後の抑うつが有意に低く、介入効果を示した学生はそうでない学生と比較して、学習時間や生活満足度が有意に高くなることが示された。以上の結果を踏まえ、生活分析的カウンセリング法を用いた抑うつ軽減プログラムは大学生の抑うつの悪化を抑える効果だけではなく、生活習慣の改善にも有効であることが示唆された。
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