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2018 年度 実績報告書

交換的正義論の系譜とポスト・アナキズム政治哲学の批判的接合

研究課題

研究課題/領域番号 16K21528
研究機関京都外国語大学

研究代表者

伊多波 宗周  京都外国語大学, 外国語学部, 講師 (80608688)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード哲学 / 倫理学 / 社会哲学 / プルードン / 交換的正義 / 応報
研究実績の概要

当該年度の発表済み研究成果は、次の二つの論文である。まず、日仏哲学会の学会誌『フランス哲学・思想研究』に掲載された査読付論文「プルードンと社会契約論」、次に、京都外国語大学・京都外国語短期大学の紀要『研究論叢』に掲載された査読付論文「交換的正義概念の系譜におけるキケロとトマスの影響力」である。
「プルードンと社会契約論」においては、プルードン『一九世紀における革命の一般理念』(1851)で提示される「配分的正義から交換的正義へ」という議論の内実と意義を明らかにした。プルードンの示す契約概念が、とりわけのルソーの社会契約論とどのように違うのかを論じた上、個別者間の契約の発想が、その後の著作において、どのような発展を見せるかについても論じた。具体的には、個人と国家が、たがいに個別者として契約を結ぶ可能性が指摘されることの意味について明らかにした。当該論文は、研究課題の下位分類2b)「スミスからプルードンへの影響関係の解明」に対応しており、同1b「ポスト・アナキズム政治哲学への批判の論理解明とポスト・アナキズムの問題点の解明」に関連する論点をも盛り込んだ。
「交換的正義概念の系譜におけるキケロとトマスの影響力」においては、前年度に成果として発表した「交換的正義概念の系譜におけるアリストテレスと問いの源泉」に引き続き、西洋哲学史における交換的正義概念の扱いを論じた。キケロに関しては、信義と自然法の議論を中心に論じ、トマスに関しては、アリストテレスの議論を踏まえて、トマスが「部分」同士の関係についての正義として交換的正義概念を位置づけることの意味について論じた。当該論文は、研究課題の下位分類2a)「アリストテレスからスミスにいたる交換的正義概念の系譜の整理」に対応したものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 交換的正義概念の系譜におけるキケロとトマスの影響力2019

    • 著者名/発表者名
      伊多波宗周
    • 雑誌名

      研究論叢

      巻: 92 ページ: 13-34

    • 査読あり
  • [雑誌論文] プルードンと社会契約論2018

    • 著者名/発表者名
      伊多波宗周
    • 雑誌名

      フランス哲学・思想研究

      巻: 23 ページ: 116-127

    • 査読あり

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公開日: 2019-12-27  

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