心的外傷後ストレス障害(PTSD)はショック体験後時間が経過しても、ある条件下により強い恐怖を感じることをいう。本研究はマウスを用いてPTSDに対する治療法としてCGRPの投与が有効ではないかと考え実験を行なった。CGRPは分子量が小さく体内で様々な生理作用を行なっている。その結果、CGRP投与によりマウスが恐怖を覚えなくなることを明らかにした。この理由は脳のドパミン神経系による変化によるものではないかと考えたが、直接的なものではなく、二次的なものであることが示唆された。そこで他の遺伝子群を調べたところ、Npas4とArcの増加が見られた。今後は、これらの遺伝子の変化について研究を進めていく。
|