2017年度には招待講演を一度行い、2016、2018年度にはそれぞれ紀要論文を一本ずつ発表した。本来は毎年学会発表一回と査読付き論文一本の執筆を目標に掲げていたが、達成できなかった。学内で役職に就きエフォートに大幅な変動があったことが原因である。最終年度には、当初の「研究の目的」に掲げていた、「ヒューマニズムに最初の衝撃を与えた人物としてダーウィンを措定し、進化論をドイツで広めたヘッケル、それを支持したニーチェ、フロイトなどの理論とカフカの洞察を交差させつつ、ポストヒューマニズム的な萌芽を文学・思想史に探る」というテーマに沿って執筆した。研究の最終目的にはおおむね至ることができた。
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