本研究は健康診断の問診と結果およびレセプト情報を用いて、生活習慣(喫煙、飲酒、運動、睡眠など)で健診の有所見の発生状況や関連疾病の医療費を検討し、望ましくない生活習慣が有所見率と関連疾病の医療費を増加させる傾向がみられた。特に、非喫煙者と比べて喫煙者の糖尿病、がん全般、循環器系疾患などにかかった平均医療費は高かった。 また、40歳以上を対象とする特定健診・特定保健指導について、喫煙のために特定保健指導に余分に必要であった直接費用を推計した。喫煙者が禁煙した(望ましい生活習慣に改善した)ことで、特定保健指導に余分に必要であった直接費用が減少することが分かった。さらに、個人の健診結果を入力するだけで、特定保健指導の結果を簡単にチェックできるウェブサイトを作成した。
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