研究課題
若手研究(B)
本研究の目的は,半側空間無視患者に対する音源定位課題による介入を開発し,その有効性を検討することである.本研究では左USN患者に対する対照比較研究および健常者を対象に課題中の脳血流動態の変化をnear-infrared spectroscopy(NIRS)を用い確認した.USN患者19名,健常成人10名で検討した結果,音源定位課題は有用である可能性が示唆された.
作業療法
本研究は,半側空間無視(USN)に対し音源定位を用いた介入効果を検証した新しい取り組みであった.結果として一部ではあるがその有用性が示唆された.したがって,本研究の成果は今後のUSNのさらなる治療や研究の発展に貢献できるものである.USNは,脳卒中による高次脳機能障害の代表的な病態であり,様々な角度からこの治療に関わることが求められている.したがってUSNに対するリハビリテーションの発展は,多くの対象者のQOLの向上に寄与すると考えられる.