研究課題/領域番号 |
16K21560
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研究機関 | 仙台青葉学院短期大学 |
研究代表者 |
高泉 佳苗 仙台青葉学院短期大学, 栄養学科, 講師(移行) (50614096)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ヘルスリテラシー / 食生活 / 情報探索行動 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、食生活リテラシーの向上を通じた食生活改善を促す支援方策を提案することである。 平成28年度は、まず本研究の予備的研究として、既存のデータを使用し、本研究で使用する食生活リテラシー尺度の基準関連妥当性を確認した。食生活リテラシー尺度の基準関連妥当性は、食生活リテラシー尺度が情報の入手や活用に関わる行動を反映する尺度であるかどうかを検討した。食情報の入手に関わる行動として食情報検索行動を、食情報の活用に関わる行動として食行動をとりあげ、食生活リテラシー尺度と食情報検索行動および食行動との関連を検討した。その結果、食生活リテラシー尺度と食情報検索行動および食行動に有意な関連が認められ、食生活リテラシー尺度が高いということは食情報を多く検索しており、適切な食行動を多く実践している可能性が示された。食生活リテラシー尺度は食情報の入手や活用に関わる行動を反映している可能性があり、この基準関連妥当性は、性別、年齢階層別、学歴別に確認された。 本研究の目的である支援方策を提案するためには、支援が必要な食生活リテラシーのレベルが低い層の特徴を明らかとする必要がある。そこで、一般成人(30歳代)2000名を対象に食生活リテラシー尺度と社会・心理的要因、行動的要因、環境的要因を調査し、データを収集した。来年度は、これらのデータ解析を行い、食生活リテラシーの低い層の特徴を明らかにする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成28年度の研究実施計画で計画していた調査を予定どおり実施したが、そのデータ解析および成果発表までには至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究は、平成28年度の調査データの解析を行いながら、食生活リテラシー向上に向けた支援方策の検討を進めていく。当初の研究実施計画では横断研究によって得られた成果を基に、食生活リテラシー向上に向けた教材を検討する予定であった。しかし、食生活リテラシー向上に関連する要因は縦断研究によって、その因果関係を確認することがより有効な支援方策の提案につながる。そのため、研究計画を変更し縦断研究によって食生活リテラシー向上の支援方策を検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
業務委託料として計上していた額よりも実際の委託料が少なく、その差額が次年度使用額として生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額は縦断調査の調査費用(業務委託料)に充てる予定である。
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