研究課題/領域番号 |
16K21563
|
研究機関 | 産業技術短期大学 |
研究代表者 |
浅尾 慎一 産業技術短期大学, その他部局等, 講師 (90462019)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 数値流体力学 / 先進アルゴリズム / 流体構造連成計算 / 有限体積法 / 並列計算 |
研究実績の概要 |
本研究では,物体が流体の流れによって変形し,同時に物体の移動・変形により流れが変化する「流体構造連成問題」に対して,研究室レベルのコンピュータでスーパーコンピュータ並みの結果を出す,計算効率1000万倍の超効率計算システムの構築を目指している.本課題の目的は申請者が研究を進めている[1]超効率計算システムのための3つのアルゴリズム,[2]正確な物体変形の構造計算,[3]研究室レベルでの大規模計算システム,を統合させ,実用化のための高効率計算システムを提案することである. まず,[1]については当初の目的である「スライディングメッシュ法」の3次元化が困難であり,現時点では2次元計算に切り替えて計算を行っている.それ以外の「移動埋め込み格子法」及び,「移動計算領域法」については2つのアルゴリズムの統合は既に完了しており,2次元計算,及び,3次元計算が可能である.また,2次元計算に限っては3つのアルゴリズムの統合も完了しており,簡単な計算は行っている. 次に,[2]については現時点では[1],[3]に注力しているため,物体の変形を考慮しない流体構造連成計算を行っている.ただし,文献調査,研究会での議論を行うことで,物体の変形を考慮する流体構造連成計算を行うための準備は行っている. [3]については平成29年度(本年度)の内容である.しかしながら,大規模計算に関する準備((1)関連している学会に参加し調査すること.(2)ハードウェアに関する準備,設置.(3)簡単なプログラムの並列計算の実行)は行っている.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
[1]超効率計算システムのための3つのアルゴリズムについては,計画が進まないときの対応策に準じて計画を進めており,現時点では2次元計算において計算を行っている. [2]正確な物体変形の構造計算については現時点ではあまり進展はないが,代わりに[3]研究室レベルでの大規模計算システムの構築を進めている. 故に,それぞれのパートに関しては進んでいる部分,進んでいない部分があるものの,全体としては計画通りと考えている.
|
今後の研究の推進方策 |
[1]超効率計算システムのための3つのアルゴリズムで3次元計算が可能になる場合は[2]正確な物体変形の構造計算を進め,最終的な目標である[1],[2],[3]の統合を行い,実用化のための高効率計算システムを構築する. しかし,3次元計算が困難な場合は,2次元計算で計算を進めていき,[1],[2],[3]の統合を行う予定である.
|