研究課題
若手研究(B)
アルミニウムのアップグレードリサイクルを実現するため、溶融金属中介在物の異種凝集に関する基礎研究とスラグフローテーション法の開発研究を実施した。異種凝集に関する動力学的モデルを構築したことで、異種粒子同士の凝集挙動を速度論的に解析可能となった。また、水モデル実験からモデルの妥当性を検証し、スラグフローテーション法の基本原理が起こることを実証した。
金属生産工学
本研究成果により、スラグフローテーションの基礎理論となるヘテロ凝集理論を構築できた。従来理論では凝集挙動を解析できなかったが、理論モデルの構築によりそれが可能となった。また、プロセス設計などの実操業的側面においては、生産性という時間制約がある中で、いつどこで工程を終えるのか判断せねばならない。そのためには、従来の熱力学的な安定性の議論だけでなく、精緻な速度論的評価が必要不可欠である。実操業への展開に際し、本研究で構築したヘテロ凝集理論はこの要請に応えることが可能である。