研究実績の概要 |
筋電義手としてよく用いられているものは,腕から欠損している場合や手全てを欠損しているものである.その成果に基づいて,(EMG)と脳波(EEG)の両方から「強く握る」,「弱く握る」といった識別動作を検出し,手指義手の制御を行う.訓練等が少なく子供でも使用できる「強く握りたい」,「弱く握りたい」と考えることで手指義手の制御が行える義肢作製を検討している.平成28年度は,EEGとEMGを計測し,解析を行い「強く握る」,「弱く握る」といった動作において識別する信号の特定を行った. 平成29年度は、手指欠損者の意見を基に,義手製作を行う.前年度に特定した信号で必要なEEG,EMG のそれぞれの電極数を基に,データを取得し,作製した義手に見立てたロボットアームの制御を行った。 ロボットアームがそれぞれの動作を識別するまでの時間が長いとの意見を頂いた。 指を動かして、ロボットアームが動くまでの遅れがどのくらいの時間であったら許容できるのか、健常者を含めて検証を行った。その結果、許容できる時間を明らかにすることができ、今後その時間内で判別可能か検証を行うことが可能となった。 EEGについては,以前から使用している脳波計を用いて手指の本数に注目し脳波特徴の解析を行っていた.手指の本数で,特定の部位において運動前に脳波に変化が確認できた.運動前の波形で違いが見られたことで,どの指を動かしたいのか判別可能となる.そうすることで,どの指が欠損している方でも使用可能な義手の制御に応用可能となった.
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